CentOS 8が2021年末に終了すると発表されてから半年ほどが経過しました。
CeotOS 8を利用しているサーバは構築しなおさなきゃ。
今年はIT技術者にとっては地獄の年末になりそう・・・
CentOSのサポートが終了
CentOS8のサポートが2021年12月31日で終了します。
サポートが切れると、今後のバグフィックスやセキュリティ関連の修正などが
リリースされずに、CentOS8は脆弱性が残ったままになってしまいます。
個人の趣味程度での利用なら自己責任ですけど、実際に企業のサービスで使い続けるのはNGですね。
なぜCentOSを使っていたのか
まぁ、1番の理由は「無料」だからでしょう。
金があるならRed Hat Enterprise Linux(以下 RHEL)のライセンス契約すれば、サポートなども十分受けられますし。
なぜか偉い人はインフラにお金をかけることを嫌がるからな・・・
サーバやOS、ネットワークなどにあまり予算くれないし。
金の話は置いといて。
現場の人間がCentOSを利用していたのはCentOSがRHELのリビルドだからでしょう。
ダウンストリームのCentOSなら安定して動いてくれるから提案していました。
ちなみにFedoraはRHELアップストリームです。
Fedora -> RHEL -> CentOS
って感じでリリースされています。
要はFedoraで先行リリースしてバグだしなどを行い、フィードバックを得てRHELに反映。
商用のRHELリリース後にそのソースから商標や商用パッケージ等を除去したものをCentOSにリビルドしていた。
なので商用並みの安定性を期待できたわけです、CentOSは。
代替えOSはどうするか
さて、今までダウンストリームのCentOSだから安心して使用できていたのにサービスが終了してしまいます。
IBMの思惑か、有料のRHELを売るための・・・
ちなみに公式的には「CentOS Stream」に移行するように勧めている。
「ならCentOS Streamを使えばいいじゃん」となりそうだが、そうもいかない。
「CentOS Stream」はRHELのアップストリームの位置づけなのだ。
安定した商用RHELのダウンストリームの「CentOS」と違って
最新の機能が使えるが、バグも多いいアップストリームな「CentOS Stream」。
個人的に使うなら「CentOS Stream」でもいいけど、商売としてサービスを提供するなら怖い。
OSに起因する障害なんて対応できないよ。
まぁ、金があるならRHELに移行すればいいけど。
期待のRocky Linux
そんな悩めるIT屋に一筋の希望が!
CentOSの創設者である「Gregory Kurtzer」がCentOSの初期の目標を達成するための「Rocky Linux」のプロジェクトを開始すると発表。
「Rocky Linux」はRHELクローンで、CentOSと同様にRHELと商標や有償部分を除き互換がある。
つまり、CentOSと同様に利用が可能なのだ。
2021年6月21日、Rocky Linux 8.4の正式リリース版がリリースされている。
この「Rocky Linux」はスポンサーもすごい。
AWS(Amazon Web Services)やGoogle Cloud、Microsoft Azureなど大手IT企業がバックについている!
もう「Rocky Linux」で決まりかな。
偉い人にアマゾンやGoogle、マイクロソフトがスポンサーですって言えば簡単に通りそうだし。
心配な点
個人的に「Rocky Linux」を使うにあたって心配なことを考えた。
まず、日が浅いことだ。
正式版がリリースされてまだ時間が浅すぎる、本当に大丈夫なのか不安がある。
次に既存のCentOSからの移行が簡単かどうかだ、使っているソフトウェアの互換性も心配。
それと、スポンサーが大企業すぎて買収だの圧力などで、CentOSと同じ結果にならないか心配だ。
まとめ
CentOS 8を使っているサーバは待ったなしに2021年末までに手を打てねばならない。
「AlmaLinux」や「Oracle Linux」などほかにも候補はあるがそんなに時間はない。
CentOS 7のサポートが2024年6月30日まであるので、それで3年延命するって手もあるかな。
どちらにしろIT屋さんは地獄の再構築作業が待っているけど。
まずは使用しているサーバのOSバージョンを洗い出さないと。
移行スケジュールなども立て、提案とかもしなければ。
CentOS 7のサーバが多いことを祈る・・・
ちなみに「Rocky Linux」にしたら、のせるシステムは「エイドリアン」に決定だね。